肥満と病気の関係(脳梗塞、心筋梗塞)

肥満脳梗塞心筋梗塞

●今回のポイント

  1. メタボは脳梗塞、心筋梗塞につながりやすい
  2. 「梗塞」は、血管に脂肪が詰まることで発生する
  3. 隠れメタボも多いので、定期検査でチェックすることが重要

肥満による血管の病気にならないために

ここ最近、成人病予防の観点から、さかんに「内臓脂肪型肥満」や「メタボ」(メタボリック症候群)という言葉が耳に入るようになりましたね。

これらは肥満が原因で起きる病気を予防するための基準となるものですが、肥満かどうかを測る数値として「BMI値」というのも一般的になってきました。

それくらい、現代の日本では肥満&肥満予備軍の人が多いということなんですね。

 

しかも内臓脂肪型肥満には、見た目ではわからない「かくれ肥満」という人もいるので、ウエストのサイズやBMIの数値では簡単には判断できないのがやっかいなところです。

 

食生活の変化で、年齢に関係なく肥満の人が多くなっている今、成人病は中年以降の病気と安心していられなくなってきています。

もし、あなたが美容のためではなく、肥満を気にしてダイエットをしているとしたら、それが体の異常を知らせているサインです。

今のうちに適切に対応しておけば、後で「手遅れ」にならずに済むでしょう。

 

そこで今回から、シリーズで肥満と病気との関係を調べていきたいと思います。

第1回目は、脳梗塞、心筋梗塞のお話しです。

いきなり重い病気の話になりますが、若い人にも多く発生している病気なので、決して他人事ではありません。

 

肥満の基準「内臓型肥満」「メタボ」「BMI値」とは?

みなさんは、「内臓型肥満」「メタボ」「BMI値」について正しく説明できますか?

もし説明できるとしたら、肥満と成人病についてとても意識が高いと言えますね。

正直、私はよくわかっていませんでした(苦笑)。

 

このサイトを作るまでは、

「メタボって、お腹がポッコリ出ていること」

なんて程度にしか思っていませんでしたし。

肥満と病気の関係においては、今後、役立つ言葉なので、ひとつずつ説明しますね。

 

【内臓脂肪型肥満】

肥満には大きく分けて「内臓脂肪型」と「皮下脂肪型」の2種類のタイプがあります。

内臓エリア(腹腔内、特に腸の回り)に脂肪がついている状態で、体の表面の「皮下」の方は内臓ほど脂肪がついていない状態が「内臓脂肪型肥満」。

 

逆に、内臓エリアの脂肪よりも皮下の脂肪の方が多い状態が「皮下脂肪型肥満」です。

また、「内臓脂肪型肥満」の中には、一見痩せて見えるのに内臓に厚く脂肪がついている「かくれ肥満」というのもあるので、注意が必要です。

※「肥満には2種類ある!内臓脂肪型と皮下脂肪型とは?」も、参考にしてください!→こちら(【b009.doc】へのリンク)

 

この2種類の肥満のうち、「病気の引き金になる可能性がある肥満」という点で考えると、皮下脂肪型ではなく、内臓脂肪型肥満の方が問題になります。

内臓型脂肪を見分ける方法としては、お腹がパンと張った状態で脂肪がついていて、皮膚を指でつまむと表皮にはそんなに脂肪がついていないことが挙げられます。

しかし、皮下脂肪も厚く、内臓脂肪も厚いという場合もありますので、あくまでこれは参考としてお考えいただき、気になる場合は、血液検査やCT撮影でご確認くださいね。

 

メタボになるのは男性だけじゃない

メタボは中年男性に多いというイメージが強いですが、女性にも増えているので、みなさんも注意しましょう。

また、現在の日本の場合、男性はウエストが85cm以上、女性はウエストが90cm以上、体重と身長のバランスから計測されるBMI値が25以上で「内臓脂肪型肥満」と判断され、メタボリック症候群の予備軍として注意を促されます。

 

【BMI値】

BMIとは、「ボディ・マス・インデックス」の略で、肥満に対する国際的な判断基準になります。

具体的な計算方法は、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で出される値で、日本人の標準値は22となり、22よりも少なくなるほど「痩せている」、多くなるほど「太っている」と判断され、25~30が「肥満」、30以上は「超肥満」となります。

 

 

【メタボ=メタボリック症候群(シンドローム)】

メタボリックとは「代謝」のことで、脂肪の代謝不良の状態を「メタボリック症候群」と呼びます。

内臓脂肪型肥満に加え、高血糖、高血圧、脂質異常症(高脂血症)のうちの2つに当てはまると、メタボと診断されるんです。

 

では、なぜウエストのサイズがメタボリック症候群の基準になるかといえば、内臓脂肪がついていれば、明らかにお腹まわりが太くなり、またウエストを絞れば、内臓脂肪も明らかに減ることがわかっているからです。

メタボリック症候群になると、ある特殊な物質が脂肪細胞から分泌されて、高血圧や高血糖の状態となり、血管では動脈硬化が始まるそうです。

動脈硬化がさらに進行すると、脳梗塞、心筋梗塞を引き起こす可能性が高くなるので、注意が必要です。

では次に、動脈硬化から脳梗塞、心筋梗塞になってしまうメカニズムについてご説明します。

 

肥満による血管のつまりは怖い!動脈硬化から始まる病気

肥満と血管の関係によって引き起こされる病気に、「脳梗塞」と「心筋梗塞」があります。

どちらも血管のつまり(梗塞)によって血液が滞り、部分的な麻痺やしびれ、痛みなどから、最後には部分的な細胞の死滅が起こってしまいます。

 

「○○梗塞」と呼ばれる病気の前には、まず血管の動脈硬化という現象が起こります。

この時、血流が悪くなりますが、その状態を「虚血(きょけつ)」と言います。

虚血になると、酸素や栄養が体に行き渡らず、さまざまな体の不調となって現れます。

心臓の虚血が起これば、狭心症(一時的な虚血)や心筋梗塞(虚血から心筋の一部の細胞が死んで発作が起きる)になり、命に関わります。

脳の虚血が起これば、脳梗塞になり、部分的な体の麻痺や、意識がなくなり昏倒するなどという危険もあり、やはり命に関わる病気です。

 

いずれも最初は血管に脂肪が蓄積して「動脈硬化」になることから始まります。

では、動脈硬化とはどのような状態で、肥満と動脈硬化はどういう関係にあるのでしょうか?

 

肥満が引き金になる血管の詰まり…動脈硬化のメカニズム

「内臓脂肪型肥満になると、なぜ動脈硬化になりやすいか?」

それは、内臓脂肪型肥満は、動脈硬化の危険因子である「脂質異常症」「糖尿病」「高血圧」になる可能性が高くなるからです。

もう少し具体的に説明しますと、内臓脂肪が増えると、血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪が増え、善玉コレステロールが減少してしまうため、脂質異常症になるリスクが大きくなります。

 

また、本来、体の中にある「脂肪細胞」からは、血糖値を下げるインスリンの働きを助けたり、血圧を下げたりするなど、生体機能を正常化するある物質が分泌されているはずなのです。

しかし、内臓脂肪が増えすぎて、脂肪細胞が肥大・増殖してしまうと、その物質の分泌量が減少してしまうのです。それによって、動脈硬化や糖尿病、高血圧を引き起こしてしまうというわけです。

 

では次に、動脈硬化のメカニズムについて解説します。

血管には動脈と静脈がありますよね?

動脈は心臓の振動による脈拍によって、伸縮しながら全身に滞りなく血液を送る役目がありますが、動脈の一部が硬化してしまうと「動脈硬化」という疾患になります。

動脈はその伸縮によって血液を送り届けているので、血管が硬化するとその伸縮ができなくなり、血流が滞ります。

その滞った状態が続くと、今度は血流の滞った場所に血の塊(血栓)ができるようになり、血栓によって血管が狭くなると、さらに血流が悪くなります。

心臓は、その詰まったところに血液を流すことで負担がかかり、これによって息苦しさや動機が起こるようになります。

そして、この動脈硬化がさらに悪化すると、脳梗塞、心筋梗塞へと発展するのです。

 

恐ろしい病気の原因は?

動脈硬化の原因はたくさんありますが、そのうちの高血圧、耐糖能異常、脂質異常症は、肥満が原因で起こる病気であり、それぞれが動脈硬化の主な危険因子なのです。

つまり、多くの動脈硬化の原因が内臓脂肪型肥満によるものなんですね。

なんだか今回はちょっと怖い話で終わってしまいましたが…。

ともかく、内臓脂肪型肥満は早いうちに解消した方がいい、ということがポイントです。

気になる方は、すぐに病院に行って診察してもらいましょう!

 

「便秘だから、お腹がポッコリしている」

などと、自己診断しちゃうのは危険ですからね!

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